今年作ったものの使用感やらなんやら
この記事は自作キーボードAdvent Calender #3の20日目の記事です。
はじめましての方ははじめまして、@bassKK28ことかっしーです。
自作キーボード #2 Advent Calendar 2018 - Adventarの初日にも記事を書いたので読んでくださった方はありがとうございます!
自作キーボードをいろいろと作った年となった2018年ですが、自分がどのキーボードを作ろうか調べているときに、ビルドログなんかはポンポン見つかったのですが、市販のキーボードでよくある使用感などのレビューっていうんですかね、そういった情報があまり手に入りませんでした。
なので今年自分が作ったものだけですが、作るときに困ったことや、使用感を書いていきたいと思います。誰かの役に立てれば幸いです。
では時系列順に書いていこうと思います。
共通事項
Pro microには固有の"もげ"という問題があったりするので、すべてのキーボードに
こういったマグネットケーブルを用いています。Aliexpressなんかではかなりやすく売ってたりするので、もげてつけなおすなんて苦行をしたくなければ素直に使うといいと思います。
どのキットにも開発者本人様が用意してくださっている公式のビルドログが存在します。基本的にはこれに従って作成すれば大丈夫だとは思いますが、もしわからないことや躓いてしまったら、TwitterかDiscordで質問してみると解決策がみつかるかもしれません。
Lily58
ゆーち (@F_YUUCHI) | Twitterさんが作成しているLily58を初めての自作キーボードとして購入しました。
10月ごろに行っていた先行販売Super early birdを衝動買いしました。
冬コミでソケット版などの新作も販売するみたいですので、購入を検討している方は足を運んでみてはいかがでしょうか。(ソケット版ほしい)
作成時
- 中学生以来のはんだ付けだったので、どの程度はんだを盛っていいかわからなかった。
- スイッチが完全に押し込めておらず、若干浅くはまった状態ではんだを付けてしまった。
- Pro microのもげ防止のためエポキシ接着剤を盛ったときに、コネクタの内側に侵入してしまい除去に手間取った
- 設計に余裕があるため、大きな問題ではないが、Pro microが若干斜めってしまった。
- キーマップを書き込むのに使うMSYS2の導入に手間取った。
使用感
初めてのColumn staggered keyboardのため、慣れるか心配でしたが、1日くらいいじってたら自然と慣れました。
作る際も、PCBにダイオードの向きなんかのガイドはしっかり書いてありますので、混乱せずに作ることはできるかと思います。
個人的にはキーの数はちょうどいい感じで、列のずれもずれすぎず打ちやすいです。
ちょっと気になる点としてはデフォルトのキーマップを基にした配列で使う時に、Cherryプロファイルなんかのキーキャップを使うと、"-"のキーなどの高さが若干ずれてしまいます。正直打っている時には全然気にならないのでいいと思います。それかBig bangでも使えば見栄え良くなります。
デフォルトではプログラムなんかを書く際によく使う、"\"、"+"、"="、"|"といったキーがデフォルトレイヤーには存在しないので、レイヤー切り替えで配置する必要があったりします。この辺をレイヤー切り替えでやりたくない人はもう少しキーの多いErgo Dashとかがいいと思います。
あとは、左右の親指のところのキー位置が絶妙でかなり押しやすいです。
Mint60
ゆかり (@eucalyn_) | Twitterさんが作成しているMint60です。
自分は天キーに参加した際に購入しました。Boothや各種イベントで販売を行っていましたが、現在はECサイトを開設しており、ここで購入することができます。
初心者の人にも優しく、キーキャップ・キースイッチなんかがセットになっているものもあり、沼に落とすには最適とっつきやすいキットかと思います。
(ゆかりキーボードファクトリー開設おめでとうございます!)
作成時
- 公式のビルドログがかなり丁寧に書かれているため、基本的に混乱することはないと思います。自分は特に躓いてこともなくJOJOを見ながらサクサク作ることができました。
- とりあえず組み立てて、動作確認をしていた時に、特定の列のキーだけ反応がおかしいことがありました。私の場合は4の列のキーを押すと、その列のキーがすべて入力されるというものでした。(4、R、F、Vを押すと4rfvと入力されてしまう)これは基盤裏に実装したLEDテープがショートしているのが原因でした。基盤に接するテープの面にマスキングテープを張ることによって改善できました。Twitteを見ている感じ、同じ症状が出てる人が何人かいるみたいだったので気を付けてください。
- 右手の最下行の左から三つのキーは並び方を変えることができます。どういった並びにするのか決めるのに困りました()。スイッチを一回つけてしまうと外すのはめんどくさいので、自分のスタイルに合わせて吟味した上で決めるといいでしょう。
- Lily58でもPro microを斜めにつけてしまったが、同様のミスをまたやらかしました。学習してませんね。
- 通常、Pro microにキーマップを書き込まないとキーボードとしての動作はできません。この書き込みの作業や、キーマップの編集がプログラムをあまり触ったことがない人にとってはハードルが高いものになっているとおもいます。しかし、このMint60に付属しているPro microはデフォルトキーマップがすでに書き込み済みとなっているため、プログラムわからんな人でもくっつけるだけですぐに使えるようになっています。(ゆかりさんがせっせこ書き込んでいたのをTwitterで見ました。)
使用感
普通の英字キーボードを縦に割ったような配列のため、一般的なキーボードと差異なく使えとても使いやすいです。
自作キーボードではrow staggeredやらcolumn staggerd、格子配列など、普段はあまり目にしないような配列のものが多いです。(それが魅力ではあるのですが)試し打ちなんかをする機会もなかなかなく、初めて作る人にとっては若干とっつきにくいかと思いますが、Mint60はそのあたりかなり馴染み安くなっていると思います。
あとは、LEDを一つ一つ実装するのではなくテープでの実装のため、比較的簡単にキーボードを光らせることができます。
Ergo Dash
ダッシュ≡= (@omkbd) | Twitterさんが作成しているErgo Dashです。
Mint60と同様、テンキーにて衝動買いしました。
この写真のは親指なしバージョンですが、最近Boothで親指ありバージョンの販売も始めたようです。
また、数字行を排除してコンパクトになったErgo Dash miniも販売されていますので、好みに合ったものを購入するといいかと思います。
作成時
- Lily58とMint60でのPro microの取り付け時にさんざん痛い目をみましたので、今回は遊舎工房さんにて、スプリングピンヘッダを購入してPro microを実装してみました。斜めに固定してしまう心配もなく、万が一もげてしまったりしたときの交換も容易になりますし、ピンヘッダでの実装をお勧めします。
- オプションであるアンダーグロウLEDを実装しました。LED自体は秋月電子さんで購入しました。
- LEDを取り付ける向きに確信がいまいち持てなかったので、Discordにてダッシュさんに助けていただきました。
- 一か所LEDが正しく点灯していないと、その先のLEDも点灯しないことがあります。また、LEDの取り付けの際には温度に気を付けないとLEDが壊れてしまう場合があります。
- ダイオードの取り付け向きのガイドは書いてはあるのですが、一部箇所においてはイラストのプリント部分などと被ってしまい、ガイドがない部分があるので、向きは十分注意してください。反対側のキーボードと見比べてみるといいと思います。この方法で私は2か所間違えました。
- スイッチを交換できるようにしたかったのでベリリウムを買って、ホットスワップにしました。これが高くて高くて...ベリリウムの中にはんだが入らないように気を付ければそこまで作業は難しくはなかったです。
- LEDがつかない!ってなったんですけど、TRRSケーブルを使っていなかったのが原因でした。ほかのキットはTRSだったのでそれを流用したせいです。
使用感
個人的にはこれが一番気に入ってます。自作キーボードの中ではかなりキーが多いものになりますが、自分はレイヤー切り替えが苦手なので、キーが多い方が助かっています。
付属のゴム足よりも大きいものを購入し、じゃっかん八の字のように傾けて使用していますが、これまた打ちやすいです。
親指版が出たのが最近で、自分が買ったときにはなかったので、そっちも作りたいと思っています。それくらいには気に入っています。
親指部分の上のキーはやっぱりちょっと押しにくいですが、慣れればそんなに気にはならないと思います。
その他
キーボードキットではないですが、キーボード関連で買ったものです。
にるぽケーブル
ぷりケツにるぽ (@nillpo) | Twitterさんが販売している自作のTRRSケーブルキットです。
現在はにるぽさんからの☥闇販売☥にて購入が可能です。
そのイケてる見た目に惹かれたが最後、かなり作成難度が高いです。
簡単にですが自分が詰まったところをば
- 端子へのはんだ付けが難しい:クリップみたいなので固定しながらはんだ付けするのが正当派みたいですが、そんなものはもってないので、自分は消しゴムにぶっさして固定しました。あとは気合。
- 熱収縮チューブor端子カバーを通しわすれた!:あきらめて一旦はんだを外してください。
- 端子カバーがタイトで通らない!:ケーブルをしっかり伸ばしてみてください。この際に下手をすると、熱収縮チューブからスリーブなんかがすっぽ抜けて悲しいことになります。それでも僕はきつそうだったので、ライターであぶりました。熱膨張様様。
- 熱収縮チューブっていうけどヒートガンもってない!:ドライヤーでやったりするみたいですが、自分はライターでやりました。若干焦げました。気を付けてください。
なんだかんだ言ってますが、作成に失敗してしまった場合はにるぽさんに連絡すれば、修理用の部品が調達できますので、めげずに頑張ってください。
ハンドスピナーキーキャップ
あんりある (@unreal5050) | Twitterさんが作成しているハンドスピナーキーキャップです。キーキャップにちっこいハンドスピナーがついています。
Boothで販売しています。私は天キーにて購入しました。
ついつい触ってしまいます。
#天キー お疲れ様でした!散財しました! pic.twitter.com/91ziO5rwiB
— かっしー (@bassKK28) November 3, 2018
終わりに
ながなが書きましたが、どれも素晴らしいものばかりです。この記事が皆さんのよきキーボードライフのお役に立てたらなと思っています。
Discordにてキーボードカレンダーの企画が行われていましたが、そんな感じで自作キーボードのマウスパッド作りたいなとか思ったり思わなかったり。
今年も残りわずかとなりましたが、冬コミ2日目にはキーボード関係の出店がありますので是非行きましょう!私は行きます。
では、皆様がよきエンドゲームに到達できますように!
この記事はErgoDash+Kailh pro purple+Big bang+にるぽケーブルで書かれました!